欲しい回答を得るための方法?ChatGPTのプロンプト作成の基礎テクニック9選!

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ChatGPTのプロンプトについて

効果的にChatGPTを使うには、適切なプロンプトを作成することが不可欠です。プロンプトとは、AIに対して指示する命令文のことです。

ここでは、プロンプトを賢く作成するための9つのコツを紹介します。チュートリアルや色々実験されている論文などを参考に、実用的なレベルまでわかりやすくまとめたものです。わかりにくい言葉が苦手という方でも、理解しやすいように解説していきます。

それでは早速、まずは、ChatGPTを運営するOpenAIが公式に提供するプロンプトの基礎を紹介します。

テクニック1:できれば最新モデルを使おう

ChatGPTは常に進化しています。GPT-3.5で解決できない課題でも、GPT-4では解決できることがあります。そのため、できれば最新モデルを使いましょう。新しいモデルの方が優秀であることは当然ですが、GPT-4を使用することでより高度な応答を得ることができます。

テクニック2:指示文を先に書き、関連する内容を明確に区切る

2つ目のテクニックは、「指示文は一番最初に書き、その関連内容とは文を区切ろう」というものです。

例えば、要約を依頼する際に「下記の内容を箇条書きにして要約してください」という指示があった場合、まず指示文を書きます。その後、要約したい文章をただ貼り付けるだけではなく、「ーーー」や「###」などのように指示文と明確に区切って表示することで、読み手にとっても分かりやすくなります。

テクニック3:指示を具体的にし、明確に伝える

3つ目のテクニックは、指示を具体的にすることです。

例えば、「OpenAIについてポエムを書いてください」というように、あいまいな指示を出してしまうと、思い通りの結果が得られないことがあります。そこで、より具体的な指示を出すことが重要です。

例えば、「OpenAIに焦点を当てながら、感動的なポエムを3〜5文で作ってください」と指示すると、より明確に伝わります。指示文も、関連する内容と区切って、見やすく整えることが大切です。

テクニック4:出力形式を指定する

テクニック4は「出力形式を指定すること」です。これは、チャットGPTにどのような形式で回答してほしいかを予め指定することです。

例えば、記事を要約してもらいたい場合に、以下のような出力形式を指定するとそれに合わせた形式で要約してくれます。

要約してほしい文章を指定した後、

「上記の文章を

見出し1:
<内容>

見出し2:
<内容>

のような出力形式で要約してください。」

のように入力すると、チャットGPTは出力形式で指定した通りの書き方で文章をトピックごとに箇条書きで要約してくれます。

また、指示文と関連内容は文を区切ることで、要約してほしい分と指示文を区切り、より明確に伝えることができます。

自分の好きな形でチャットGPTが回答してくれるよう、あらかじめ出力形式を指定することが大切です。

テクニック5:代わりに何をすべきかまで伝える

5つ目のテクニックは、「何をしてはダメか」だけでなく、「代わりに何をすべきか」を伝えることです。

例えば、コンシェルジュがお客さんからおすすめの映画を聞かれた場合、対応マニュアルをチャットGPTに作成する際には、興味関心などの情報を聞かずにマニュアルを作成してもらうようにお願いすることがあります。

しかし、ただ「〇〇をするな」と命令するだけでは、チャットGPTはその命令を無視することがあるため、具体的に何をすべきかを伝えることが大切です。

例えば、「興味関心などの個人情報を聞かないでください。もしオススメできる映画がない場合は、『ご質問に答えられません』と答えてください」と具体的な指示をすることで、チャットGPTの回答の質が向上することが期待できます。

テクニック6:うまく回答をしてくれない場合は例を使おう

テクニック6は、「うまく回答をしてくれない場合 例を使おう」です。ChatGPTを使って何かを質問するとき、回答が思ったように得られないことがあります。そんなときには、例を使って質問を説明してみましょう。

例えば、以下のような質問をChatGPTに対して行ったとします。

「中国の首都は何ですか?」

回答は、期待した通りに得られたかもしれませんが、もし「不明です」とか、「正しい答えを見つけることができませんでした」という回答が得られた場合は、例を示しながら質問してみてください。

例えば、以下のように質問をすると、例を参考に回答してくれます。

日本:東京
アメリカ:ワシントン
中国:?

文章で説明するケースもあると思います。

「中国の首都は、日本の東京と同じような役割を持つ都市で、政治・文化の中心地です。アメリカにおいては、ワシントンが政治の中心地であるように、中国においても同様の存在があります。この都市名は何ですか?」

このように、例を使って質問を説明することで、ChatGPTが回答しやすくなります。例を使うことで、回答を得られる確率が高まるだけでなく、ChatGPTの回答が正確になる可能性が高くなるため、より満足のいく回答を得ることができます。

テクニック7: チャットGPTに思考プロセスを説明させることで回答精度を上げる

このテクニックは、人間の思考方法を教えることでチャットGPTの回答精度を向上させるものです。

例えば計算を解かせようとすると、桁数が3,4桁くらいの掛け算でも平気で間違えた答えを堂々と返してくることがあります。

そこで以下のよう解き方を示して計算させると、解き方を真似して正しい回答を導き出してくれます。

このように考え方の過程思考の プロセスをチャットGPTに教えることで

チャットGPTが人間の思考方法を真似して回答を出してくれるようになります。

ただ、ここまで長い文章をを書くのは面倒ですよね。そこで、一番効果的でシンプルな方法は、回答よりも先に思考のプロセスを説明させることです。

例えば「段階的に考えてください」と伝えることで、AIがスペックごとに段階的に考えるようになり、回答の精度が向上します。また、具体例を出すことによっても、段階的に考えてほしいと指示することができます。

実際に、いろんな文章でチャットGPTに思考プロセスを説明させる工夫が行われていますが、「段階的に説明して」というのが非常に高い精度を誇っています。

テクニック8:複雑な内容を聞くときは分けて聞こう

テクニック8は複雑な内容を聞くときは分けて聞こうというものです。

以下のような場合、一つの質問で聞こうとすると間違った回答をしてきます。

そこで質問を分けて、まず1往復にかかる時間を聞いてから、16時から17時までの間に往復できる回数を聞くと、正しい回答が得られる確率があがるようです。

また、計算ではない質問でも、一度に質問するよりも分けて質問したほうが欲しい回答が返ってきやすくなります。

質問:「東京オリンピックの開催日程はいつからいつまでですか?また、どの競技が開催されるのでしょうか?」

問題点:質問に複数の要素が含まれており、回答するためにはオリンピックの日程と競技の種目について別々に回答する必要があります。

このような場合は、質問を何回かに分けて聞きましょう。

テクニック9:チャットGPT自体にプロンプトを作成させる(プロンプト作成の自動化)

プロンプト作成は時間がかかる上に、文章を書くことが苦手な人にとってはストレスになることもあります。そこで、チャットGPTを使ってプロンプト作成自体を自動化することができます。

例えば、チャットGPTに対して

「あなたは今からプロンプトエンジニアです。私のプロンプト作成を手伝ってください。まず私に質問をして、それを元にプロンプトを作ってください。継続的に反復してプロンプトを改善するための質問も私にしてください。」

と指示します。

すると、チャットGPTが継続的に質問をしてくるので、それに答えていくだけであなたのためのプロンプトが自動で作成されます。この方法は結構簡単で便利です。

参考文献:
https://help.openai.com/en/articles/6654000-best-practices-for-prompt-engineering-with-openai-api
https://arxiv.org/pdf/2205.11916.pdf
https://arxiv.org/pdf/2005.14165.pdf
https://arxiv.org/pdf/2205.10625.pdf
https://www.promptingguide.ai/techniques/knowledge

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